赤木リツコ博士の作り方。
今回はキットの実際に製作しながら説明してみたいと思います。
キットはアミエグランの1/5 赤木リツコ
。手に入り難いイベント品ではアレですし、恐らく多くの人は業者抜きの一般商品から入ると思われるので選択しましたが、
左足のパーツが整形時の混合不良でマーブル状になっていたのと、髪の毛部分にかなり気泡がありました。
パーツチェック
キットを作る最初の手順はパーツチェックです。
イベント品の場合は欠品に対するサポートに期限を決めている場合が多いので、
購入したら作る、作らないに関わらずすぐにパーツチェックを行いましょう。
アマチュアキット程リスクは無いものの、
普通に流通する一般商品でも、メーカーそのものが無くなる可能性も否定できないので注意か必要です。
メーカー品には組立て説明書が必ず付属していて、
今回の物の様に全てのパーツを図示している場合も多いので特に問題ないと思いますが、
イベント品のアマチュアキットの場合、パーツ数を記述しているだけだったり、
インストすらない物も有るのでパーツ確認が難しい場合が有ります。
間違って同じパーツが複数入っている事も有るので、
パーツの数だけを確認するだけでは不十分で、相関関係を確認して全てのパーツが揃っているかしっかり確かめましょう。
今回のキットには欠品がありませんでしたが、
もしパーツが不足していた場合はメーカーに直接問い合わせるか、購入した店舗に相談してみましょう。
もし「既に生産が既に終っているので無い」とか言われた場合は諦めて自作するしか有りません。
今回のアイテムにパーツの不足は無いみたいですね。
ゲート、パーティングライン処理
次にゲートやバリをニッパーで切り落としていきます。
ニッパーの切断面は綺麗ではないので、数ミリのマージンを取って切断します。
私は削り粉が鬱陶しいのでしませんが、この時点からパーティングラインの大まかの処理までリューターで行う人も居ます。
これが
こうなる。
ニッパーで切断した後はデザインナイフやリューター、
紙ヤスリ等で綺麗に削り落して整形します。
この整形の時点でパーティングラインも削り落します。
これが一番時間の掛かる作業かも知れませんが、
紙ヤスリの番手や、やり方はどうでも良くとにかく削ればOK。
ただ、いくら良く削れるからと言って150番や80番と言ったやたらに目の粗い紙やすりを使うと
研き跡を消すのに莫大な手間がかかってしまうので目の粗さは程々に。
ちなみに私の場合はリューターで整形した後、3Mの耐水紙やすりの600番で水研ぎ(削り粉が舞い散らない様に水を付けて磨く事。又水を付けて磨くと、研ぎ跡が水を付けない時よりも研き跡が綺麗になります)します水を付けて磨きます)が、
リューターの跡がひどい場合や、リューターでは削れない所の場合は320番や400番も使います。
仮組み
仮組みは完成時を想定してパーツ同士の合いを確認するのが目的ですが、
作業としては芯材になる真鍮線を通す(真鍮線でパーツ同士を繋ぎ合わせる)事が中心になり、
ついでに塗装用の支持棒も取り付けておきます。
仮組みのタイミングは
ゲートやバリが残っていると、干渉してしまう事が多いので少なくともゲートやバリを削り落してから始めましょう。
パーティングラインは、組んだら全く見えない部分に労力を費やすのを防ぐ事も有るので、
パーティングラインを完全に処理する前に一度仮組みを行うのも良いと思います。
塗装用の支持棒の取り付けはパテで修正する場合は先に行いましょう。
塗装前に仮組みをしっかりしておき、合いを確認しておかないと塗装後に組め無かったり、真鍮線で塗膜に傷を付けてしまったりして泣きを見る羽目になります。
芯材にする真鍮線の太さですが、接着剤だけでも十分な強度が得られるので、1/6くらいのサイズのものならば細かいパーツは0.5mm、それ以外は1mmの物で十分です。太くなると強度的には有利になるのですが、ドリルで空けた穴がずれていた場合の対処が難しくなるので、無理に太い物を使う必要は有りません。
今回のキットは1/5サイズなので、通常なら1.5mmや2mmの物を使う事も有るのですが、
無理な方向に重量が掛かるパーツが無い為1mmと0.5mmの物で十分です。
真鍮線の位置決めですが、塗装時の支持棒と同じ場所にしても良いかもしれませんが、
組むのに良い位置と、塗装の時に良い位置が必ずしも同じではないので、
初めから塗装用の支持棒と芯材と支持棒それぞれ専用の穴をあけるのが良いみたいです。
まず、芯材は、片方にドリルで穴を通して真鍮線を差し込み、
ニッパーやブライヤーで引っこ抜けるギリギリの長さで斜めに切断してから、
もう一つのパーツを強引に押し付けて傷跡を付け、
その部分にドリルを引っ掛けて穴をあければズレる事無く真鍮線を通せます。
多少の角度が違っても真鍮線は曲げられるので問題有りません。
この方法は真鍮線の太さに比例してズレる範囲が大きくなるので注意が必要です。
塗装用の支持棒は接着面の様に組んだら見えない部分で、
パーツが回転しないように出来るだけ重心に通しましょう。支持棒は太い物を一本よりは、
細い物を複数刺すと塗装中にパーツをぐるぐる回す事を防げるので良いです。
パーツの形状によってはどうしても一本しかさせなくて、しかも重心とは大きくずれる場合は
真鍮線に少し瞬間接着剤を付て差し込むといいと思います。
接着した支持棒を抜く時にはプライヤーやニッパーで挟んで少し回してから引っ張ると簡単に抜けます。
もし接着剤が強力で全然抜けそうも無い場合は
最悪の場合は根元で切断してから残った部分を金属ヤスリやリューターで削ると良いでしょう。
この時点でベース固定の為の真鍮線も一度通しておくとベース固定の際に塗膜を傷つける事が防げます。
少し見にくいですが、上の短い方が芯材で下の長い方が支持棒です。
あまり一ページにダラダラ書くのもアレ、と言うか素材がまだ撮れていないので以下次回に続く。
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