1/6 ヤオ・フェイルン 製作解説

 キットデータ

 1/6 ヤオ・フェイルン

 フルスクラッチビルド


 パーツ数 14

 パワードール2のヤオ・フェイルン海軍中佐です。
 中佐と言う階級、ゲームやアニメキャラでは珍しい階級でぱっと思いつ付くのでは0083のシーマ様しか思い浮かびません。映画に広げても地獄の黙示録のキルゴアと007のジェームス・ボンドくらいですね。一つ違うだけの大佐や少佐は幾らでも出て来るのですが、やはり中佐と言う階級は中途半端なのでしょうか?

 パワードールは1994年3月にNECのパソコン、PC−9801シリーズ用として発売された、地球人類が宇宙に進出して獲得した植民惑星、オムニの独立戦争を題材としたSFシミュレーションゲームです。
 今回製作した物は1994年10月に発売された、オムニ独立戦争終結から3年後の内戦を題材とした、パワードール2に登場するパワーローダー(ロボット)搭乗時のパイロットスーツ姿になります。パワーローダーごととは言え、輸送機、ロケットに乗り込むには寒すぎる様に思えるのですが、未来の兵器ですから、気密と空調がしっかりしているか、パイロットスーツが超ハイテクで生命維持出来るか、パイロットに改造が施されているかの何れかなのでしよう。
 シチュエーション的には独立戦争を扱ったパワードールの方が盛り上がる要素があるのですが、ビジュアルは2の方が良かった為か、パワードール2は何度もマイナーチェンジを繰り返し、家庭用ゲーム機にも移植され、アニメにもなりました。パワードール3以降は年代が異なる為実質的に別のシリーズとなっていますが、パワードールは毎年新作がリリースされている光画堂の看板タイトルです。

 パソコンゲーム雑誌を定期購読していた時期に発売されたゲームなので、PC−9801版のパワードールの発売前から存在は知っていましたが、プレイしたのはパワードール2がWindows95に移植された際に雑誌に収録された体験版が最初です。確か橋の防衛だか制圧だかのミッションだったと思います。
 体験版のデモには声が付いていて、ヤオは三石琴乃さんが演じていて、特に好きな声優と言う訳では無かったのですが、妙にツボに嵌ってかなり気に入りました。ちなみにハーディ・ニューランドは玉川沙巳子さんで、こちらも気に入っているのですが、この配役はその時限りらしく、アニメではどちらも違う人でした。

 立体化に際しては光画堂スタジオから出ていた1〜3までのイラストが沢山掲載されている「POWERDOLLS ARTWORKS」を参考にしたのですが、アニメの様に設定をキチンと決めて描かれていない為、ビジュアルイメージは変らないものの、イラスト毎に背中から脇周りのデザインが全くと言って良い程異なるので相当悩みました。今になって考えると、飾ったら殆ど見ない部分なので、そんなに深く考える事は無かった様にも思えます。
 製作手順は、先ずファンドで棒を作り、それを瞬間接着剤で組み合わせて大本となる骨組みを作り、ファンドを盛り付けて肉付けして盛り削りする法を取っていたのですが、ファンドは元々盛って切削するには向かない素材だった事も有り、ある程度作り進めた時点でポリパテを使い始めたものの、暫くしてから複合素材はあまりよくないと分かり、シリコンで型を取ってポリパテに置換して、最後までポリパテの切削で製作しました。
 前髪のみキャスト用ウレタンで抜いたのですが、使ったキャストの切削性が悪く、形の変更の度にリューターでやナイフで豪快に削ってからポリパテを盛り付けた為、結果的にポリパテに置換されています。
 何度も形を変えながら手探りした為、かなり時間がかかってしまい、作り始めたのは2001年後半からですが、その間何度も放置時期が有った為、完成まで約4年を要しました。
 ヤオと言えば髪を束ねたイメージが強いと思うのですが、そちらの髪型も再現出来る様な構成を考えて顔パーツと前髪を作っていたので、バランスを考えると前髪パーツのもみ上げ部分の長さを短くしたりと、多少手を加える必要は有るかと思いますが、基本的に後髪の新造のみで再現出来る様になっています。



 キット製作

 今回も原型着色では無く、シオンと同様に複製したレジンキャストキットを仕上ています。
 シリコンバリアーを塗り過ぎた為、パーティングラインが少し盛り上がっていたり、流れやすさを優先した為ゲートが大きかったりしますが、段差は小さいので、成形自体はそれ程手間ではありませんでした。
 大きな気泡は少ない物の、気温が低く、湿度が高い時に成型した為、細かい気泡が多かったのですが、イベント当日に間に合わせるのが至上命題だった為、何時もの様に時間は掛けていられず、2日間で気泡処理に見切りを付け、シンナー洗浄後下地塗装に入りました。
 通常であれば、一度白サフを噴いてから、さらに気泡処理をするのですが、前述の通り時間をかけていられないので処理したい気持ちをぐっと我慢して彩色しました。

 肌色部分はサフレスにする為プライマーとクリスタルクリアーで、肌色の掛らないパーツはプライマーとホワイトサーフェイサーで下地塗装しています。胴体と右脚は一体で、右足部分だけ肌色なので、その部分だけクリスタルクリアーで、太股より上の部分はホワイトサーフェイサーで下塗りしています。
 クリアーで下地塗装した部分の気泡や傷を処理したパテ跡は、ホワイトとミドルストーンでキャスト素材に近い色を調合して、エアーブラシで塗って目立たなくしています。
 今回のキットの成形色は何時も作っているキットよりも少し濃い目のアイボリーで、肌色を塗る分には特に問題無いのですが、白目には黄色が強過ぎる様な気がしたので、目の部分はストックしてあった薄いクリーム色を塗ってから、白目のシャドーを入れ、瞳はインディーブルとブルーでグラデーション塗装しています。顔塗りの細かい部分は肌色を塗った後、黒い部分はハンブロールのブラック、目のハイライトはタミヤのエナメル、眉毛はタミヤのレッドブラウン、口はタミヤのフラットレッド、イエローホワイトを混ぜた物で塗っています。
 肌色は元イラストを参考に、キャラクターホワイト1にクリアーオレンジとイエローを適当に混ぜて作りました。

 髪の毛はブラウンFS30219にレッドを少し混ぜた物を塗ってから、レッドブラウンでシャドーを入れています。

 パイロットスーツの白い部分はアクセルホワイトで下塗りした後、アクセルホワイトにパールパウダーを混ぜた物で塗っています。赤い部分はキャラクターレッド、シルバーはシャインシルバー、黒い部分はミットイナトブルーにフラットベースを加えた物で、肩口部分のグレーはグレーバイオレット、ブーツのヒール部分のグレーはブラックグレーでそれぞれエアブラシ塗装しています。胸部の金色はアルクラッドのパールゴールドです。アルクラッドのパールゴールドとアクセルホワイト以外はクレオスのラッカー塗料です。
 黒いラインの墨入れはタミヤのエナメルのジャーマングレーて行いました。ブーツの所はもっと薄いグレーの方が良かったと思うの次はそうします。



 2005年の10月30日に行われたワールドホビーフェスティバル in 神戸22で発売りをしました。今回製作分は販売用作例として展示した後、版権元の光画堂スタジオ様へのサンプルとして納品しました。
 塗っていた時は気泡や傷がかなり気になったのでずか、展示してみたら気にならない物ですね。

 次の12月23日に東京ビッグサイトで行われるワールドホビーフェスティバル in 有明13の販売許諾の申請もしてるいので、許諾が降りれば販売したいと思います。
 キット製作の際に気づいたのですが、顔のパーツに若干不具合があり、グローブのモールドが間違っているので、有明で販売が可能であれば改修パーツを追加した状態で販売したいと思います。




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