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 キットデータ

 暁美ほむら
 「魔法少女まどか☆マギカ」

 フルスクラッチビルド

 販売 SB4黒鈴小径(イベント限定品)

 パーツ数 17



 ワンダーフェスティバル2011{夏}に販売した、「魔法少女マドカ☆マギカ」のヒロイン(公式見解)、暁美ほむらです。

 1人の少女を救う為に何度もタイムリープを繰り返します。
 今回製作したほむらはダイバージェンス1%の向こう側の世界線たどり着いた時の立体化と言った所でしょうか。

 放送前からストライクゾーンど真ん中だったので、当初からWFに申請していました。
 東日本大震災の影響でWFの当日版権が中止となり、私自身もWFへの参加そのものを見送る事も検討しましたが、WFに限り直接版権許諾を行う版権元が多数出てきて、このほむらも無事に販売出来ました。
 イベントの時には時間不足で塗装済みの完成品の製作は見送ったので、今回掲載した完成品はイベントの後日にサンプル提出の写真撮影用に製作した物です。

 公式サイトのキャラクター紹介に使われ、後にグッズに多様された蒼樹うめ先生のイラストを立体化を考えていたのですか、当日版権はテレビシリーズのみ許諾と言う事だったので、ボーズのみ同じで、服や弓のデザインはテレビアニメに準じた物にしました。
 ただ、アニメでは服の構造や弓の形が良く判らず、アニメイトの設定資料を購入してみたのですが、期待していた様な資料は掲載されていなかったので適当な作りとなってしまいました。
 アニメの劇中で弓を使っている時には赤いリボンを付けているのですが、絶望的に似合ってないので何時ものカチューシャにしました。なので赤いリボンの結び目パーツは付いていませんが、仕様であって欠品では有りません。
 リーディング・シュタイナーが発動してまどかのリボンを手に入れるまで、はこの格好で戦っていた筈です。

 サイズは頭頂上高で160mm、1/10スケールと、今まで作った中では一番サイズの小さい作品ですが、これは主に同じSB4黒鈴小径から販売した巴マミに合わせたた為です。
 頭が大きく、等身が低めのキャラクターデザインなので、小スケールで全高が低かったとしても、そこそこのボリュームになりそうだったのも大きな要因です。
 出来てみれば、小さい事は小さいのですが、髪の毛と弓で結構なボリュームになり、型に使ったシリコーンの量は増量剤を加えて5.5kgと、比較的シンプルな1/7キット並の量でした。



 原型製作

 原型製作は、分割した部分を繋ぎ合わせるのに真鍮線を使ったり、剥離した部分の接着に瞬間接着剤を使っていますが、芯材から表面の凹みの充填まで全てニューファンドで行いました。
 ニューファンドは乾燥により硬化する性質の為、厚く盛り付けた場合、乾燥に時間が掛かり、芯材だと丸一日以上の時間が必要ですが、薄く盛りつけた場合は乾燥が早いので、今までのエポキシパテでの造形よりも早く進みました。
 造形を始めた当初もニューファンドを使っていましたが、自然乾燥は時間が掛かり過ぎ、かと言って温度調整機能付きのオーブントースターでの乾燥促進は作業性や発熱で難があり、水研ぎも出来ない事から、途中でシリコーンで型取してポリパテに置換して仕上げる結果となりましたが、3年程前から使い始めたYahoo!オークションで落札した保温バスケットとニューファンドの組み合わせが私にかなり合っていたみたいで、素材置換の必要性を感じる事無く生産まで漕ぎ着けました。

 造形手順としては、まず、製作するサイズに合わせたイラストを参考に、手足と胸部、腹部、腰の芯材となる棒やブロックをニューファンドで大まかに作ってから、各部分をゼリー状瞬間接着剤で接合してポースを付け、肉付けをつつボースの調整や顔の造形を行い、後に顔パーツを接合して、大まかな形が出来たら、作業し易い様に首、両腕、上半身と下半身と言う具合に分割します。

   分割する前には、時にはシャープペンシルで分割線と、分割後の位置決めをし易いように分割線に対して垂直な線を何本か描いています。 分割は主に超音波カッターを使っていますが、デザインナイフだけでも根気良く切り込みを深くして行けば可能で、腕程度なら超音波カッターは使っていません。
 分割の時に砕けたり、剥離したりした部分は瞬間接着剤で貼り付けてやります。ファンド同士だと少量の瞬間接着剤でもかなり強力にひつっくので、スカルピーやエポキシ接着剤よりも作業性が優れいる様に感じます。

 分割後は各部の断面に1mmのドリルで穴を開け、1mmの真鍮線で繋いで分割部分の成形を行うのですが、上半身と下半身、下半身と左足、顔と後ろ髪の毛にはダボを付けています。分割部分の変更がしたくなった時の作業性を考えて、ダボもニューファンドで作りました。
 手順としてはまず片側にオスダボを作り、出来たオスダボにファンドを被せて乾燥させ、メスダボを作ります。
 メスダボがしっかり乾燥したらメスダボごとオスダボにドリルで位置決め用の穴を空けて真鍮線を通します。メスダボは乾燥時の収縮の時に少し緩くなっしまいますが、気にしない方向で。
 出来たメスダボの取り付けはもう片方の断面に穴を彫り、メスダボ側も可能な限り削って、メスダボが穴に入る様になったら、穴に少量のファンドを詰めて位置決めします。
 ファンドが乾燥してメスダボが動かない程しっかり固定したら、メスダボの周りの隙間を埋めて分割面の完成となります。
 少し手間に思うかもしれませんが、色々試した結果、一番早く確実に位置決めと分割面を作る方法でした。再分割を考えなければダボはエポキシパテやプラ棒と言った物を使っても良いと思います。

 体が出来たら、スカート、上着、襟、襟、髪の毛、リボンの順に作って行きました。

 スカートはフリルと別パーツとなっています。
 車ヒダのプリーツスカートを作ってから、フリルを作っています。
 プリーツ部分は、まず一回り小さいスカートを作ってから、ヒダの数を決めて、シャープペンシルでヒダの位置を慎重に決めてから、 山となる部分を盛り付けて行き、外側が成形できたら、内側から谷を削って行きました。
 フリルも形状の違いだけで手順は同じです。フリルは厚めになっているので好みに応じて薄々攻撃をしてやって下さい。

 後ろ髪は基部となる後頭部を盛り付けてから、各房を少しづつ盛足しては乾燥させる行く方法で延ばしています。
 予め乾燥させた芯材を取り付ける方法も有るのですが、今回はサイズが小さかったので盛足し手行く方法だけで対応出来ました。

 上着の裾やエリは、薄く延ばしたファンドを貼り付けてカットして大まかな形を出してから、盛削りで微調整しました。

 ファンドは一旦乾燥しても、水をしっかりしみこませれば微調整が可能な程度に柔らかくなるので、髪の毛やスカート、上着の裾、襟は思ったよりも早く出来ました。

 傷や凹みの処理ですが、ニューファンドに水を多めに含ませて。溶きパテとまでは行かないものの、かなり緩めにしたファンドをラッカーパテと同じ要領で使って埋めて行きました。
 乾燥は自然乾燥、保温バスケットによる加熱、共にラッカーパテよりも早いのと、研磨して行くと傷や凹み見え易くなりますし、埋めるのに使うスパチュラ等は水で洗うだけで十分に綺麗になるので、作業性は良好でした。

 400番くらいまで研いてから、濡らした筆で全体を慣らし、乾燥後にMr.スーパークリアの半光沢でコートして原型完成としました。
 表面処理はもっと時間をかけてやりたかったのですが、時間切れでした。



 キット製作

 原型の仕上の段階で見逃した不自然な凹みや傷や盛り上がりが多々有りましたが、パーティングラインや気泡、欠損部分と一緒に処理しました。
 キット状態は決して良くは有りませんがサイズが小さいので大して手間が掛からず、元々いい加減な作りなので気軽に進められました。

 上着の後ろ側の裾は分割してあるので、瞬間接着剤で貼り付けてから、合わせ目に溝を掘り、光硬化パテで充填して、紙ヤスリで慣らしています。
 複製時の変形や収縮で合いが悪くなっていたので、貼り付ける前に熱湯で修正しました。

 弓と矢を持った両手首は複製段階で埋まってしまったので、矢を持つ左手は1mmのドリルで穴を開け、右手は1mmと1.5mmのドリルとパワーグリップの1.5mmの平刀で埋まった部分を掘ってやりました。

 矢は自作パーツです。
 今回の作例では1mmの真鍮線に付属のマスキングテープの鏃と矢羽を貼り付けてつや消しブラックで塗っています。

   ヤスリ掛けはタミヤの320、400、600番の紙やすりと、3Mのスポンジヤスリ、ULTRAFINEで行いしまた。

 各部の接合は1mmの真鍮線で行いました。

 塗装前にラッカー薄め液で脱脂した後、 缶入りのミッチャクロンマルチ をエアーブラシで塗布して、顔と手首はMr.スーパークリアーの半光沢、それ以外はタミヤのホワイトサーフェイサーで下地塗装してから、スポンジヤスリのULTRAFINEとMICROFINEで研いてから、Mr.カラーやガイアカラーのエアブラシ塗装と、タミヤのエナメル塗料の筆塗で仕上ました。

 足のの模様は先にリボンと同色を塗ってから、付属のマスキングテープを使ってマスキングしてつや消しブラックで仕上ました。

 襟の黒と白のラインは0.5mm黒と1mm白のラインテープを貼り付けです。

 上着の袖の柄は、ラインをマスキングで塗っています。菱形の部分はマスキングテープを切り出して彩色した物を貼り付けています。

 腰のリボンの先端の模様はエナメル塗料の筆塗りです。

 顔は虹彩までエアブラシ塗装で、細かい書き込みはエナメル塗料の筆塗りです。

 髪の毛はつや消しブラック、カチューシャは光沢仕上のブラックです。
 劇中作画には反映されていませんが、設定資料によると変身後のカチューシャは模様は無くなるという指定があります。


 サンプル提出に合わせて急いで作った物なので、彩色に関しては髪の毛や服、目の色に改善の余地が有りますが、 それはイベントで買ったキットに反映させるとして、今回はこれで完成とします。

 完成前の仮組状態と合わせてfgに投稿しています。





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